ダウン症候群の子供を授かる時期を遡ること4年前、一人の男が人生の転機に立たされていた・・・。転勤を望まず、大手企業から地元企業に転職したはずなのに・・・。
男は大学卒業後、家業の手伝いもできるようにと自宅から通える、地元の信用金庫に勤務。しかし、5年後に担当していたお客様に誘われて自宅からより近い工場に転職していた。家業が建設業で肉体労働も多かったことから、工場での仕事も楽しく働き、金融出身ということで数字管理も得意で、気が付いたら2年で工程管理・品質管理を任されるまでになっていた。
日々、順調に働いていた男の元、人生の歯車が乱れ始める・・・。リーマンショックにより、製造業の注文が激減し、コスト削減や生産拠点を見直すこととなり、ベトナムに工場を建設したのだ。すでに結婚し子供が2人いたことから、当初は半年に1度、監査を行うためにベトナムに行き子会社管理を行っていた。
ところが、ある日、男の元へ社長からベトナム転勤の指示が来たのである。それも交代要員がいない中小企業のため、行ったら帰ってくる目途が立たない片道切符で・・・。悩んだ末に、ベトナム転勤の話しを断り、7年勤務した製造業を去るのである。
次に選んだ転職先は「婦人科」クリニックの事務長である。世の中とは偶然なのか必然なのかよくわからないことが多いが、結果的にこれがダウン症候群の子供を授かった際に、大きく生きるのである。知らないことは罪であり、知識は多くの場面で人の思考を助けて人生を豊かにしてくれる。
このブログはダウン症候群の子供を授かり、様々な過程を経て教育していくとどのように成長していくかを記す、日記である。ダウン症は子供によって様々なケースがあるものの、いかに家族で受け止めて生きていくかをポジティブに考えて進む物語である。